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「まずは安全操業。乗組員に何かあったら困るからね。あまり無理しすぎないように」Vol.2 2013年9月 高島 恵太さん

Vol.2 2013年9月 高島 恵太さん

Vol.1 2013年6月 高谷 大喜さん
ほっき、毛がに、秋鮭漁などに従事しながら、道漁青連副会長、胆振地区漁青連会長として活躍する苫小牧漁協の高島恵太さんを訪ねました。Vol.2 2013年9月 高島 恵太さん
船頭として船を操り1日に300籠を水揚げ

船頭として船を操り1日に300籠を水揚げ

 午前2時、高島さんは苫小牧漁港に停泊中の第五十八勇盛丸のエンジンを始動し、親方である父を含め5人の乗組員とともに沖に出発します。7月15日からの1ヶ月間、毛がに籠漁に従事している高島さんは、船頭として操船し漁場へと船を走らせます。1時間ほどで漁場に到着。2人が連携して籠を揚げて毛がにを取り出し、1人が選別、他の3人できゅうり・いか・すけそうだらなどの餌を仕込みます。そして75個の籠を全て揚げ終わると、餌をつけた籠を再び海に沈めます。船上の選別では、資源保護のために雌や規格外の小さいかにを海に戻します。高島さんが船に乗り始めた時から一緒に働いている仲間との息もぴったりで、一つの漁場での作業を約40分ほどで終えます。この日は未明から、天気予報に反して、雨と風が出てきた苫小牧沖。船が左右に揺られ、私は立っての写真撮影に四苦八苦しましたが、高島さんをはじめ皆さんは揺れをものともせずテキパキと作業を続けます。高島さんは作業が終わるたびに次の漁場へと船を移動させ、一日で4ヶ所合計で300籠を水揚げしました。
 その後午前8時30分の荷揚げに間に合うように帰港。専用の保冷ケースに入れて陸に揚げ、計量した後9時30分から入札が行われます。荷揚げ後は、明日の餌を手配し、かに籠漁の仕事は終了。次は、9月から始まる定置網漁に向けた支度へと向かう多忙な高島さんです。

青年部活動で経験してきたことを青年部や後輩に還元して

青年部活動で経験してきたことを青年部や後輩に還元して

 青年部活動で、印象に残っていることは3年前から取り組んでいるイガイの養殖。丸籠に入れたりロープに種をつけたり仲間と協力しながら行っています。今はまだ、試験操業の段階ですが、近い将来軌道に乗せたいと考えています。
 35歳が定年の苫小牧漁協青年部で部長として24人の部員を引っぱり3期6年目になる高島さん。現在はまだ33 歳ですが、任期が終わる今年度で退任し、残り1年は後進の育成にあたります。「さびしい気持ちもあるけどね。次の世代が育ってくれるのが一番だから。」と、次の世代に期待をかけます。仕事との両立のため、会議が札幌で行われる時にはいつも、仕事が終わってから駆けつけます。「胆振地区や全道で人とのつながりができたのは良かった。」と苦労した分だけ得られたものも多かったと話してくれました。
 苫小牧漁協青年部では10月に、地元の小学校で初めてとなる出前授業を行います。小学校では子どもたちが普段見られないほっき漁や毛がに籠漁の沖での作業をビデオで見せるそうです。道漁青連の「漁師さんの出前授業」で出前授業を経験してきた高島さん。これまでの青年部活動で培ってきた経験を青年部や後輩に還元していきます。

無理をせず安全操業をするのが船頭としての責任

無理をせず安全操業をするのが船頭としての責任

 最後に、仕事をする上で心がけていることを聞くと、「まずは安全操業。乗組員に何かあったら困るからね。あまり無理しすぎないように。」と、責任ある船頭としての立場を話してくれました。「魚価は高くならないのに、資材や燃油も高くなっている。何とかしなきゃ駄目だよね。」と危機感を口にする高島さん。9月1日からはいよいよ3ヶ月に及ぶ定置網漁が始まります。

※下記の写真をクリックすると、それぞれの取材記を見ることができます。

  • 荷揚げを待つ間に操舵室でインタビューに答えてくれた高島さん
  • 際よくかに籠を揚げる高島さん
  • 沖では6人が連携して水揚げします
  • 3人で同時にかに籠に餌を仕込みます
  • 小さめのかには規格に合っているかきちんとチェック
  • 船を進めながら再び籠を仕掛けます
  • 荷揚げ開始時間に合わせて市場前の岸壁へ移動
  • 専用の保冷ケースに入れて荷揚げします
高島 恵太さん

高島 恵太さん

 北海道苫小牧市出身。苫小牧中央高校を卒業後、実家のほっき漁、定置網漁、かれい刺網漁、毛がに籠漁に従事。平成19年苫小牧漁協青年部長に就任、平成22年から胆振地区会長。平成24年、道漁青連副会長となり現在に至る。趣味は、アイスホッケー。現在も社会人チームに所属し、シーズンになると地元の大会に出場する。

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