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「助けられたり、助けたり。漁業は一人ではできません。」Vol.4 2014年7月 小笠原 悠葵さん

Vol.4 2014年7月 小笠原 悠葵さん

Vol.4 2014年7月 小笠原 悠葵さん
今回はホタテ稚貝の生産に従事しながら、留萌地区漁青連会長として活躍する、北るもい漁協の小笠原悠(ゆう)葵(き)さんを訪ねました。Vol.4 2014年7月 小笠原 悠葵さん
父親ゆずりの漁師魂

父親ゆずりの漁師魂

 「仕事は手早くやれ」悠葵さんが父親から厳しく教えられた、漁師としての心構えです。余裕を持って仕事をしていれば、不測の事態にも焦らず冷静に対応できるからです。ホタテ稚貝の育成販売が収入の大半を占める小笠原家にとり、3月下旬から4月下旬までは出荷の最盛期であり、いかに元気な稚貝を出荷するか、まさに真剣勝負の毎日です。
 早朝の出荷に合わせ夜中の2時半には沖に出ます。出荷のため養殖施設と岸壁との往復は、時間との戦いであり、稚貝にストレスをかけないため手早い作業が求められます。「沖での荷揚げ作業のスピードは仲間の誰にも負けません」と悠葵さんは自信をのぞかせました。

地域に根を張る青年部活動

地域に根を張る青年部活動

 北るもい漁協の青年部活動で注目されているのが、地元の藤幼稚園児との地引網イベントです。4年前、幼稚園で育てているジャガイモやトマトなどの農作物だけでなく、漁師さんの仕事を知りながら、魚も含めて食べることの大切さを学んでほしいとの幼稚園側の思いに、青年部が協力して実現しました。今年も6月に計画されています。
 このイベントに参加することで、部員同士の連帯感も深まりました。子供たちの喜ぶ顔が、青年部へのご褒美ほうびです。地元指導所や漁協の応援も活動の後押しをしています。

悠葵さん談

 青年部の活動資金作りに苦労した管内の先輩たちが、「漁師の力水」と名付けたお酒の販売に挑戦する等、青年部として進む道を切り開いてくれました。また若手部員を副部長に抜擢ばってき率先そっせんして舞台に引き上げてくれました。自分たちはその精神を忘れず、受け取ったバトンを、後輩にしっかり渡せるよう、地域の仲間づくりに取り組みたいと思います。

目指すは漁民運動会

目指すは漁民運動会

悠葵さん談

 こんな時代だからこそ、地元や地区部員との協力は必要です。数年前、稚貝になるラーバの数が少なく、深刻な状況になったとき助けてくれたのが、管内の青年部仲間でした。助けられたり、助けたり。漁業は一人ではできません。北るもい漁協の青年部員には独身者が多いので、彼らが楽しく参加できる「独自の婚活イベント」をやってみたいと考えています。また、先輩漁師の皆さんと若手部員が交流する機会をつくるため、漁民運動会を復活できないか思案しています。子供の頃の楽しい思い出です。幸い漁協の隣接地も整備されましたので、昔のように家族も参加できるような種目も考えて、実行できたら、きっと楽しく交流できると思います。「今の青年部員は協同組合運動に関心がない」と言われないよう、行動することで「若い世代のやる気」を見せていきたいですね。

取材を終えて

取材を終えて

 「札幌の出前授業参加記念にもらった『お魚ポケット図鑑』は、三歳の長男が気に入って毎日見ています。遊んだおもちゃは片付けないのに、図鑑だけは引き出しにしまいます。魚が大好きなんですよ」とうれしそうに話してくれた悠葵さん。三人の子供たちの笑顔には栄養ドリンク以上の効き目があるようです。三代目の悠葵さんから四代目の悠星君にバトンタッチするまで、夢の実現めざし全速前進!

記事担当  阿部 隆

※下記の写真をクリックすると、それぞれの取材記を見ることができます。

  • 稚貝を育てる丸籠を手に。右側は採苗ネット
  • 真剣なまなざしで取り組む小笠原さん
  • 沖での作業は常に注意し手早く進めます
  • この船で沖まで行き、荷揚げ作業をします
  • 初めて触る小魚やカニに興味深々の園児たち
  • 悠葵さんを支える同級生の岡本さん(右側)と、後輩乗組員の山口さん(左側)
  • 沖での作業がない時は、籠の修理に取り組みます
  • ヨイショ、ヨイショの掛け声で、力を合わせて網を引きます
佐々木 優さん

佐々木 優さん

 北海道羽幌町出身。30歳。
 地元の道立羽幌高校を卒業後、鹿部町の道立漁業研修所で漁労技能を学ぶ。潜水士の資格あり。家業のホタテ養殖漁業に従事し、26歳で北るもい漁協青年部長。平成24年から留萌地区会長に就任。現在は北海道漁青連理事を務めている。高校時代はラグビー部で活躍。小学3年生と6歳の女の子、3歳の男の子の良きパパです。

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