北海道のさかな

北海道のきんき

産地と旬

大きな目と口を持つ真っ赤な魚体。

北海道ではきんきの名で親しまれている大きな目と口をもつ真っ赤な魚体のこの魚は、正式な名称をきちじと言います。釧路市などの道東地域ではめんめと呼ばれています。魚体の色が赤いこと、形状も似ていることなどから、金目鯛と混同されることもありますが、全く別の白身魚です。旬の時期には脂の乗りが非常に良く、とても美味な高級魚として取引されています。
オホーツク海側と太平洋側に分布しています。水深150~1200mの大陸棚斜面に生息し、小型魚は浅いところに、大型魚は深いところに多くみられます。大きな回遊はせずに季節的な深浅移動を行う程度で、岩礁域に定住する傾向が強くみられます。きんきは深海性ですがうきぶくろがないため、深海から漁獲されても活魚での処理が可能です。

きんきの産地
きんきの産地

栄養

DHA・EPAを多く含む豊富な脂肪分がその味を引き立てます。

冬が旬のきんきは、肉質は柔らかく脂がよく乗っているため、焼魚、鍋、煮魚、から揚げをはじめいろいろな料理に活用できます。小骨が少ない為、子どもや高齢者にも食べやすい魚です。また、たんぱく質よりも脂肪分の方が多い珍しい魚。鉄分と協力して貧血を防いだり、皮膚や髪の健康を保つ銅を多く含んでいます。脂肪分が多いのでDHA・EPAも豊富でさんまや鯖などの青魚と同等です。ビタミンEも豊富で、味も栄養も優等生の魚です。

きんきの料理
栄養成分表
一般成分
エネルギー
(Kcal)
水分(g) タンパク質
(g)
脂質(g) 炭水化物
(g)
灰分(g)
きんき 262.0 63.9 13.6 21.7 0.1 0.8

「五訂日本食品標準成分表」より