

海藻の形が丸く、まるで仏様の耳たぶの様に見えることから、別名「
漁が始まるのは、あたりが明るくなる7時ごろ。気温マイナス10度の浜辺に漁師さんが網を持って集まり準備を行っている。水深50センチから1メートルほどの岩盤を漁場として、厚いウエットスーツを着込み完全防備で作業開始だ。2月上旬の水温は約2度とかなり厳しい。メガホン型の海中メガネを使い銀杏草を手摘みし、腰に巻いてある網に入れていく。海に入ったまま網がいっぱいになるまでの約3時間、過酷な環境での作業となる。冬の海での手摘みと、水揚げしてからの選別作業も全て手作業であることから出荷量は多くなく、市場に出回るのが僅かなため希少な高級食材として扱われているのだ。生の銀杏草の美味しさをぜひ知って欲しいと地元の漁師さんはいう。
地元では冬の旬の味覚としてお馴染みの銀杏草。おすすめの食べ方を2つ教えてくれた。一番人気なのは味噌汁の上に後のせして、生の食感を楽しむコリコリ派。もう一つのおすすめは、じゃがいもと一緒にトロトロになるまでじっくり煮込み、磯の風味を味わうトロトロ派。こちらは年配の方に根強い人気の食べ方らしい。自分の好みの食べ方を探してみるのも楽しそうだ。
地元でも、生の銀杏草を食べることができるのは限られた期間のみ。日本海の冬の厳しい寒さに育つ銀杏草は、旬の味わいを堪能できる昔ながらの食材として根付いているのだろう。
※下記の写真をクリックすると、それぞれの取材記を見ることができます。