北海道のさかな

産地と旬
漁業者自らが守るはたはた資源。
北海道では、沿岸域で11~12月に刺し網で、武蔵堆や増毛沖では9~10月に沖合い底びき網などで漁獲されます。漁獲量が年々減少しているため、はたはたの資源増大にを目指し、漁業者も養殖事業や資源管理の取り組みが各地で行われています。
はたはたは、水深450mより浅い大陸棚に生息し、日中と夜間は砂中に体を半分埋め、日没時と明け方に活発に餌をとります。産卵期は11月下旬~12月上旬で、水深100~200mの海底から短期間のうちに水深1~10mの岩礁域まで接岸して産卵します。

はたはたの産地
栄養
寒い季節の風邪予防にもってこいのはたはた。
はたはたは、鱗が無いことと小骨が少なく脊椎も身から簡単に離れるため、一匹丸ごとや頭を落としただけの状態で煮たり焼いたり調理されることが多い魚です。鮮度のよいはたはたを焼いた場合、尾びれの付け根で骨を折っておくと頭のほうから脊椎が全部きれいに抜け食べやすくなります。
旬の冬には、塩焼き、煮付け、田楽、はたはた汁、飯寿司などで食べられます。また「ぶりこ」と呼ばれる卵もおいしくいただけます。秋田県ではしょっつると呼ばれる魚醤に加工されています。はたはたは、味わいは淡白な白身魚ですが、栄養成分はたっぷり。粘膜にうるおいをもたらし抵抗力を高めるビタミンAや、若さを保つビタミンEが含まれます。また、骨の健康を保つ他、心臓や筋肉、神経伝達組織の働きを円滑に保つために大切なカルシウムは魚全般の中でも豊富です。良質のたんぱく質もたっぷりですから、寒い季節の風邪予防にはもってこいの魚です。

栄養成分表
一般成分 | ||||||
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エネルギー (Kcal) |
水分(g) | タンパク質 (g) |
脂質(g) | 炭水化物 (g) |
灰分(g) | |
はたはた(生) | 113.0 | 78.8 | 14.1 | 5.7 | 0.1 | 1.4 |
はたはた(生干し) | 167.0 | 71.1 | 16.7 | 10.3 | 0.1 | 1.9 |
「五訂日本食品標準成分表」より