究極のヘルシー食材 「ほたて」の健康パワー大解剖

自然のあまみと奥深いうまみ、貝柱のプリプリ食感がたまらない!
生でも焼いても煮てもおいしい北海道のソウルフード「ほたて」の知られざる健康パワーに迫ります。

グリシンでぐっすりスッキリ!

ほたてに含まれる豊富なアミノ酸の中でも、特に注目したいのがグリシンです。グリシンは心地よい眠りを促し、睡眠を深くする作用があるということが知られています。全食品の中でグリシンが多い食品ランキングをみてみると、ほたての貝柱は4位、ひもの部分などを含むほたて全体は9位。ほたてはグリシンの摂取源となる食品の代表格なのです。ほたて特有のあまみのアミノ酸に、こんなうれしい働きがあるなんて!

グリシンでぐっすりスッキリ!

ほたてのグリシン量は全食品でトップクラス

ほたてのグリシン量は全食品でトップクラス

100g当たりのグリシン量ベスト9と主な貝類のグリシン量。生で比較。

(日本食品標準成分表2020年版(八訂)アミノ酸成分表編)

元気の源、タウリンも豊富

ほたてには、栄養ドリンクの成分としておなじみの「タウリン」もたっぷり。タウリンはアミノ酸に似た物質で、からだの疲れを軽くする作用や、肝臓の働きをよくしてコレステロール値や中性脂肪値を減らす作用などが知られます。産地や季節によって含まれる量はさまざまですが、北海道のオホーツク地域でとれたほたての貝柱に含まれるタウリン量を調べた研究では、100gのほたての貝柱に約900mgから1,100mgのタウリンが含まれていました。これは栄養ドリンクに含まれる量に負けずとも劣らずという量です。

※ 北海道立水産試験場研究報告; 65,1-47,2003

干し貝柱表面の白い結晶はグリシンとタウリン

ほたての貝柱の栄養がギュッとつまった干し貝柱は、全体の約6割がたんぱく質。その表面にある白い結晶はグリシンとタウリンで、約210mg/gはグリシン、約250mg/gはタウリンです。この2つで、結晶に含まれるアミノ酸成分の約95%を占めています。

干し貝柱表面の白い結晶はグリシンとタウリン

(Int J Food Sci Thecnol.2016;51:2064-2070.)

ほたてでお酒が、さらにおいしく!

お酒の肴としても優れるほたてには、一緒に味わうお酒の味をグレードアップする働きがあるようです。ほたてに含まれるアミノ酸などのうまみ成分との相乗効果でおいしくなる酒の種類について調べた研究によると、日本酒、ある程度熟成が進んだ白ワイン、シャンパンを、ほたてがさらにおいしくしてくれることがわかりました。マリアージュを楽しみましょう。

ほたてでお酒が、さらにおいし

(Food Chem. 2021 Oct 30;360:128971.)

go top