秋鮭・いくらの栄養

鮭を食べるならばヘルシーな
「天然物」を選びましょう
天然の秋鮭はからだ作りに大切なタンパク質を多く含み、かつヘルシーな食材です。程好くあぶらがのり、栄養のバランスがとてもよく、ビタミンやEPA・DHAもたっぷり含まれています。店頭では、オレンジ色が鮮やかな養殖鮭が増えていますが、天然の鮭とは別物です。天然鮭の脂肪割合が10%以下なのに対し、養殖鮭はどれも10%以上。カロリーも高く、天然鮭の代表「秋鮭(しろさけ)」と比べると約50%以上も多くなっています。
身体を大切にしたい人達にこそ食べてほしい魚です。
大自然の中で、のびのびと育ち、生れた川に戻ってくる秋鮭は身がしっかりとして、和食・洋食・中華と、どんな料理にも相性ピッタリ。
秋鮭や秋鮭の卵からつくられるイクラ・筋子には、動脈硬化予防効果があるといわれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)、鮭の赤い色素には体をまもる「抗酸化作用」があると言われるアスタキサンチンが含まれています。体によくて美味しい魚。それが天然の「秋鮭」。なによりも安心・安全なのが嬉しいですね。
※下記宮下先生監修より抜粋
天然鮭と養殖鮭の栄養成分比較
魚種栄養横にスクロール | エネルギー (kcal) |
一般成分 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
水分 (g) |
タンパク質 (g) |
脂質 (g) |
炭水化物 (g) |
灰分 (g) |
亜鉛 (mg) |
|||
天然 | しろさけ(秋鮭) | 124 | 72.3 | 22.3 | 4.1 | 0.1 | 1.2 | 0.5 |
さくらます | 146 | 69.8 | 20.9 | 7.7 | 0.1 | 1.5 | 0.5 | |
からふとます | 139 | 70.1 | 21.7 | 6.6 | 0.1 | 1.5 | 0.6 | |
べにざけ | 127 | 71.4 | 22.5 | 4.5 | 0.1 | 1.5 | 0.5 | |
養殖 | ぎんざけ | 188 | 66.0 | 19.6 | 12.8 | 0.3 | 1.3 | 0.6 |
アトランティックサーモン | 218 | 62.1 | 20.1 | 16.5 | 0.1 | 1.4 | 0.5 | |
にじます | 201 | 63.0 | 21.4 | 14.2 | 0.1 | 1.3 | 0.5 | |
キングサーモン | 176 | 66.5 | 19.5 | 12.5 | 0.0 | 1.5 | 0.4 |
「八訂日本食品標準成分表」より
いくらの栄養
監修/北海道大学大学院 教授 宮下和夫先生
「いくら」に多く含まれるDHA・EPAの働き

「いくら」の脂質には「DHA」や「EPA」といった脂肪酸が非常に多く含まれており、これらの栄養素を多く含むといわれるマイワシやサンマなどの青魚よりも多い割合が含まれています。
DHAやEPAは、必須(食品から摂るべき)脂肪酸のひとつであり、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病予防に効果的であること、また、脂質代謝を活発にすることで、内臓脂肪の蓄積を抑制する効果も有します。
「いくら」は天然栄養素のカプセル!

DHAやEPAなどの脂質のほか、「いくら」にはタンパク質も多量に含まれています。
これらのタンパク質とDHAやEPAを一緒に摂取することで、動物実験では、より効果的なコレステロール低下や中性脂肪の低下がみられることがあり、またその効果は、「いくら」」摂取によるコレステロール増加をはるかに上回る場合もあります。
このように、さまざまな栄養素を併せもつ「いくら」は美味しいだけでなく非常に魅力的な天然栄養カプセルといえるかもしれません。
「いくら」の赤い色は、アスタキサンチン!

いくらのキレイな赤色は「アスタキサンチン」と呼ばれる色素に由来しています。
アスタキサンチンは野菜に含まれる抗酸化物質であるベータカロチンと同じ仲間ですが、その抗酸化作用は非常に強く、様々な病気を引き起こすといわれている活性酸素やフリーラジカルの攻撃から身体を守ってくれる働きがあります。
ストレスの多い現代で「アスタキサンチン」の摂取は効果的。
そんな栄養素を含む「いくら」は、まさに「今」を生きるわたしたちにぴったりな食材です。
気になるいくらのカロリー。でも実は・・・!?

いくらは高カロリーと思われがち、でも252kcal(100g)と実は高くないんです。

八訂増補「日本食品標準成分表」